「以前は全員に目が届いていたのに、最近は現場が自分で動かなくなった」という声は、社員数が30名前後になった経営者から繰り返し聞きます。これは経営者の能力の問題ではなく、組織の情報伝達構造が変わるタイミングで必ず起きる現象です。

10名と30名では、組織の構造が根本的に違う

10名以下の組織は、経営者を中心とした直接コミュニケーションで機能します。全員が経営者と週に一度は話せる。しかし30名になると、経営者が全員と直接話すことは物理的に不可能になります。ここで「中間層」が生まれますが、多くの場合、その人たちは「管理職」としての役割を明示的に教わっていません。プレイヤーとして優秀だった人が、突然マネージャーになる。

管理職の役割を言語化することの効果

橘 誠一郎で最初に行うのは、管理職の役割の文書化です。「何を自分で決めていいか」「何を経営者に上げるべきか」「部下の評価をどう行うか」。この三点を一枚の紙に書き出すだけで、現場の動きが変わることがあります。管理職が迷わなくなると、経営者への報告の質も上がります。

評価制度を先に作ってはいけない理由

組織設計の相談で最もよくある誤りは、「評価制度を先に作ろうとすること」です。評価制度は、役割が明確になった後に設計するものです。役割が曖昧なまま評価制度を作ると、「何を評価されているかわからない」という不満が生まれます。順序は、役割の定義、次に評価の基準、最後に制度の文書化です。

組織設計は一度で完成しない

組織は生き物です。半年後には人が変わり、事業の優先順位が変わります。橘 誠一郎に伝えているのは、「組織図は年に一度は見直す」ということです。作って終わりにしない。運用しながら修正する。この習慣が、組織の硬直化を防ぎます。

組織設計に関するご相談は、スポット戦略セッションから始めることができます。3時間の対話で、現状の課題と優先順位を整理します。